岸田文雄首相は中国の軍事演習を巡り

政治

岸田文雄首相は5日、首相公邸で開いた朝食会でペロシ米下院議長と1時間ほど面会した。中国が4日に始めた台湾周辺での軍事演習を巡り「日本の安全保障や国民の安全に関わる重大な問題だ」とペロシ氏に伝達した。台湾海峡の平和と安定の維持へ引き続き日米で協力すると確認した。

首相が面会後、首相官邸で記者団に明らかにした。首相は中国によるミサイル発射を含む演習について日本側から中国側に非難・抗議し、即刻中止するよう求めたとペロシ氏に伝えた。

ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)を含む日本の近海に落下したと指摘し「地域や国際社会の平和と安定に深刻な影響を与える」とも説明した。

両氏は日米同盟の強化や「自由で開かれたインド太平洋」に関して話し合った。首相は同盟強化のためのペロシ氏のリーダーシップと米議会の支援に期待すると述べた。

両氏は北朝鮮情勢やロシアによるウクライナ侵攻を巡っても協議した。「核兵器のない世界」の実現に向けた取り組みも意見交換した。

日本側は木原誠二官房副長官や中谷元、寺田稔両首相補佐官、外務省幹部が同席した。米国側はラーム・エマニュエル駐日大使や下院議員らが参加した。

首相は面会の冒頭、ペロシ氏と笑顔で握手した。写真撮影後、首相が英語で話しかけながら朝食会の会場に案内した。ペロシ氏は5日に衆院本会議を傍聴し、細田博之衆院議長とも会う予定だ。

ペロシ氏は1日にシンガポールに到着後、マレーシアと台湾、韓国を訪れた。日本が最後の訪問先となった。

中国はペロシ氏の台湾訪問に反発し、4日に台湾を取り囲むように軍事演習を始め、台湾東部沖へ複数のミサイルを発射した。岸信夫防衛相は同日、日本のEEZ内に5発落下したもようだと発表した。

中国演習「重大な問題」 岸田首相、ペロシ米下院議長と面会 - 日本経済新聞
岸田文雄首相は5日、首相公邸で開いた朝食会でペロシ米下院議長と1時間ほど面会した。中国が4日に始めた台湾周辺での軍事演習を巡り「日本の安全保障や国民の安全に関わる重大な問題だ」とペロシ氏に伝達した。台湾海峡の平和と安定の維持へ引き続き日米で...
タイトルとURLをコピーしました