自民党・田中和徳幹事長代理と統一教会

カルト宗教

自民党が発表した旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に関するアンケート結果をめぐって、木原誠二・官房副長官が教団関連団体のイベントに参加していたなど調査漏れ事例が相次いで発覚。批判の声が上がっている。

 さらに調査を実施した党の執行部でも、調査漏れの疑惑が浮上した。調査をまとめた茂木敏充・幹事長を支える田中和徳・幹事長代理。旧統一教会との関係が取りざたされる山際大志郎・経済再生相と同じ麻生派に属し、地盤も同じ神奈川選挙区である。

 田中氏については2017年5月、教団幹部の金起勲・北米大陸会長らと、自民党本部で党副総裁の高村正彦氏(当時)とともに会談していたことが、ジャーナリスト・鈴木エイト氏の調査で指摘されていた。この様子は旧統一教会系の放送局「PeaceTV」で報じられており、「訪日初日に自民党本部に行き、高村正彦・副総裁、田中和徳・同党国際局長が歓迎してくれた」との発言とともに、当時、画像付きで紹介されていた。

 2016年10月には、川崎駅構内で旧統一教会と関係が深い日刊紙「世界日報」を名刺とともに配布していたとの報道もあった。

 この件について改めて田中氏に尋ねると、会談については「ご質問の事実はございません」とし、「世界日報」の配布についても「ご質問の事実については把握できませんでした」との回答だった。

 だが、これらの回答は、2017年時点で鈴木氏の取材に答えていた内容と明らかに矛盾する。田中氏は当時、「党からの要請で国際局長としてお会いした。(世界日報を配ったのは)他の郵便物と誤って配っただけ」と説明していたのだ(『週刊朝日』2017年7月21日号参照)。鈴木氏は言う。

「調査を指揮する立場の田中氏が、こんな杜撰な回答をしていること自体が、自民党の調査が全く信用できるものではないことの証だと思う」

 自民党調査の信頼性が、またしても失われた。

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