ほんの5年ほど前は、8~9月には鮮魚売り場に大量の国産サンマが所狭しと並び、価格も1尾100円以下と手頃でした。しかしそんな光景は、もはやほとんど見かけません。
サンマ漁業のシーズン開始前でも、前年に冷凍されていたサンマが「解凍サンマ」として、同じように1尾100円以下で売り場に並んでいましたが、その姿もほとんどなくなりました。
仮にあっても価格が高いか、手頃な価格の場合であっても、サイズが小さいかです。どうしてサンマが大衆魚から高級魚へ立ち位置を変えつつあるのでしょうか――。
日本人がサンマを100円で買えない本当の理由
今年も8月20日に、サンマの大型棒受け網漁船の出漁が始まりました。大型船出漁の少し前から、小型や中型のサンマ漁船が出漁する仕組みになっています。しかしながら、中小型船が向かう肝心の近場の漁場には、近年…